一年遅れの「退官式」

今回のエントリーは、特別なネタが入ってきたので、それについて書きます。

数日前から少し体調を崩していて、朝やっとのところで起き上がり、パソコンを
立ち上げましたところ、

素晴らしいニュースが入ってきていました。

それは、何とあの方のために

「一年遅れの退官式」が実施された、というものでした。

防衛大学校第15期生や、後援会の方々が中心となって主催したのだそうです。



あの騒動によって、航空幕僚長を更迭されることを受け止めた田母神空将は、
確か、近所迷惑になるのを避けるため、ホテルに引きこもり、
11月4日の離任式のために、隊員たちに向けた言葉を
一生懸命考えておられたのだけど、確か11月3日の午後5時に、いきなり
民間人になってしまったことを知らされて、さらに防衛省に来ないでほしいと
言われてしまいました。

ご自身の誇りでもある制服ではなく、スーツ姿で新聞社で離任記者会見を
行ったのでしたね。

私は、ちょうどこの時期、体調がずっと悪くて、寝込んでいたので
あとで知ったものです。

あとになって、田母神空将の著書や、雑誌のインタビューなど
いくつかに接して、

制服姿で最後を飾ることができなかった

無念さを知りました。

だから、今回盛大な「退官式」が行われたことは、喜ばしいことだと思います。

画像


かつての御姿がよみがえったような・・・。
敬礼しながら、目が赤いように見えるのは私だけでしょうか?

カメラも、田母神空将の涙をとらえようと、だんだん顔を大きく映そうとしている!

そして、少し切ない気持です・・・

すでに民間人、という厳然とした事実があるから・・・。

それで思い出すのは、『篤姫』のこのシーンです。




すでに将軍・家定が亡くなったために、落飾して切り髪姿となった

「天院」となった篤姫が、

「この髪では・・・似合わぬか・・・」といったところで、

去りゆく幾島が「あの日の篤姫さまが、おられます」というシーン並みに
切ないです


もっとも、私個人は、別にスーツだって制服だってどうでもいいじゃないか!と
考えてしまうのですが・・・。これは民間人の考え方です。

なぜ、軍人は、制服にこだわるのでしょうか?

また、離任式を行い、辞令を受けて、部下に見送られることを
期待するのでしょうか?

これは、田母神空将と、私・章姫の物の考え方の違い、というだけでない、

軍人特有の考えがあるのかもしれません。

私個人は、離任式が苦手です。
私が去ったなら、別の人が来て、
きっと私以上によくなるだろう

一日も早く、私のことなど忘れて、次の方のもとで
日常業務を実施してほしい、

私のことは忘れてほしい・・・。
記憶から消し去ってほしい・・・。


こういう考えの章姫にとっては、最初は理解できなかったです。

でも、ここで「相手の身になって」考えるならば・・・

画像


山下奉文大将の裁判写真です。

山下大将も、また輔佐弁護人として法廷に入り込んだ「女房役」
武藤章中将も、軍服を着ています。
(参謀飾緒をつっている中央の眼鏡の人物が武藤中将。その右が
宇都宮直賢参謀副長です)

これは、山下奉文大将の威厳を保つためです。

法廷まで付き添った山下大将の当番兵は、山下大将が死刑判決を受けるまで、
毎日、軍服にアイロンをかけていたのだそうです。
武藤章中将の命令によって・・・。

武藤中将は、山下大将の「女房役」参謀長として、
最期まで山下大将の名誉を守ろうとしたのです。

山下大将は、「敗軍の将」
生きては帰れないだろう・・・。
でも自分の力が及ぶところでは、山下大将の名誉を何としても
守りたいと。


そして山下大将が死刑判決を受けると、

「なぜだっ!なぜうちの閣下が絞首刑なんだ!」と泣いて怒ったそうです。

山下大将に対しては、

「私どもの努力が足らなかったため、こんな結末となり、
まことに申し訳ありません」と涙声で詫びたそうです。

(出典:宇都宮直賢『回想の山下裁判』)

回想の山下裁判 (1975年)
白金書房
宇都宮 直賢

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‘The Case of General Yamashita’によると

The Case of General Yamashita
Kessinger Publishing
A. Frank Reel

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Muto spoke up bitterly :“Why can't they shoot us like soldiers?”

「うちの閣下!」の部分は、英語だと「us」なんですね・・・。
本当に武藤中将は、第14方面軍参謀長になってから、山下大将に
寄り添って、輔佐につとめたんだなあと思います。


絞首刑は軍人の名誉ある処刑ではないのです。

銃殺刑ならば、処刑される時に、軍服着用が許される。
絞首刑ならば許されない。
それぐらい、「軍服」「制服」というものには、特別な意味があるのだと
考えさせられました。


さっそく、佐藤守空将はブログに書かれていらっしゃいます。

※佐藤守空将の退官の際のお写真

画像


http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/20091106/1257477369#c

これによると、何と、引き出物の一つに、「田母神航空幕僚長ストラップ」が
あったとのこと・・・。

ほ・し・いです!!!!

何のために?

魔よけになりそう・・・。(以下、壊れます)
苦難に打ち勝てそう・・・。

申し遅れましたが、章姫は、よくひとから「変です!」と言われます。

「趣味の感覚が、普通の人と大幅に異なるので理解不能」とも。

その通りです。

私の欲しいもの
(商品化されていないものが多い。一日も早い商品化が待たれます)

池田眞規氏のぬいぐるみ

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唯一神・又吉イエス氏の選挙カーのミニカー
(上に又吉氏が乗っかっているもの)



・カイテル・ゲーリング両元帥のフィギュア(これは実在)

・霊柩車のミニカー(これも実在)

などです・・・。面白いと思うのですが・・・趣味悪いですよね。

この記事へのコメント

うさぎの耳
2009年11月08日 11:48
こんにちは。

私も田母神閣下の退官式が執り行われたことを放送で知りました。

多くの方がいらしたようで、盛会裏に終了したようですね。

自衛隊将官、隊員にとって栄誉礼は格別の想いがあると思います。やはり、その場では凄く緊張します。おそらく将官の方たちもそうだと思います。

目線を動かして全体を見回しているのは部隊全員をしっかり見るためのもの。将官の皆さんが、隊員の生命を預かる職責があるという意志の現われかも知れません。

制服に込められた想いは、個人的には己を超えた存在への自己犠牲と自己への誇りにあるのではないかと思います。

己の生命や人生を賭けても、守るべき存在があり。そして、それほどの価値を守る己への誇りがある。その想いが制服に表れているのだと思うのです。

制服を飯の種だけにする人も中には居ますが、その手の人だけではないことも事実です。

制服の重みを今一度考えてみる機会でしょうね。
2009年11月08日 15:47
うさぎの耳様
>目線を動かして全体を見回しているのは部隊全員をしっかり見るためのもの。将官の皆さんが、隊員の生命を預かる職責があるという意志の現われかも知れません。

制服に込められた想いは、個人的には己を超えた存在への自己犠牲と自己への誇りにあるのではないかと思います。

己の生命や人生を賭けても、守るべき存在があり。そして、それほどの価値を守る己への誇りがある。その想いが制服に表れているのだと思うのです。

一つひとつのしぐさにも意味があるのですね。深いですね。
制服への思いというのも、田母神空将のことがなければ、中々普通の人はわからなかったのではないでしょうか?
目線の部分の箇所を見るに、きちんと田母神空将は見渡していますよね。本当の隊員たちを見るように・・・。そんな目に見えない部分が見えるようになったようです。ありがとうございます!
うさぎの耳
2009年11月18日 11:25
おはようございます。

制服への誇りを忘れてはいけませんね。

田母神閣下も制服を着て隊員諸氏への激励の言葉を掛けたかったと思います。「制服を脱ぐことになるが、私は常に諸官らと共にある」という感じで。

こちらこそ、毎回勉強になります。ありがとうございます。

2009年11月18日 22:17
うさぎの耳様
こんばんは。
本当の田母神閣下は、自衛官としては真面目な方なのかもしれないと思います。
テレビではギャグの面ばかり強調されているけれど・・・。
>田母神閣下も制服を着て隊員諸氏への激励の言葉を掛けたかったと思います。「制服を脱ぐことになるが、私は常に諸官らと共にある」という感じで

現役の頃も「お邪魔虫大作戦」を本当に実行されていて、結構講演しているんですね。
航空関係の企業相手とかに。
そこでも必ず、「前向き」な物の言い方を心がけているように思います。学者肌とは言えないけど!周囲を元気づける、頑張ろうとさせる力のある方だと私は思っています。(どうかマスコミの皆さま、タモちゃんのその元気さを良い方向で活かしてください!)
うさぎの耳
2009年11月19日 10:48
おはようございます。

>現役の頃も「お邪魔虫大作戦」を本当に実行されていて、結構講演しているんですね。
航空関係の企業相手とかに。
そこでも必ず、「前向き」な物の言い方を心がけているように思います。学者肌とは言えないけど!周囲を元気づける、頑張ろうとさせる力のある方だと私は思っています。

現場の人には元気が必要です。「日陰者」扱いで、「普段何やってんの?」「ただの公務員でしょ?」と精神衛生上よくない環境下にあるので、田母神閣下のような方は不可欠です。

指揮官のことで思い出したのですが、日本と英国では指揮官の居場所が違うのだそうです。

日本は後方で、英国は前線に立つそうです。どちらが善いとか悪いとかの話ではなく、考え方の違いがあるそうです。

英国の場合、貴族と庶民の階級区別がはっきりとしているために庶民は貴族がいざとなったら逃げるのでは?と不信を持っているとの事。だからこそ、貴族は率先する意志を示す必要があるのです。

翻って日本の場合は、大将は後ろに居てもらった方がよいという考え。これは現場尊重という意味もありますが、大将は私たちと共に戦い、決して逃げないという信頼の現われなのだと。

指揮官像にもいろいろとありますね。
2009年11月19日 19:55
うさぎの耳さま
こんばんは

>現場の人には元気が必要です。田母神閣下のような方は不可欠です。
私は最近になってようやくわかりました。
(わかっているつもりであったけれど・・・)本当に田母神空将のような方が指揮官ならば、幕僚たちは元気で仕事が出来そうですよね。「この閣下の下で最大限力を発揮してやろう」と。これは実は天然だけでもないらしい・・・。山下・武藤コンビもかなり実は演技入っているように見えます。
英国では指揮官が前に立つのですね。
確かネルソン提督はそれで戦死されたとか聞いたことがあって、びっくりしたのですが。
陸と海と空とでも何か違いはあるのでしょうか?ありそうな感じもするけれど、よくわからないです。
うさぎの耳
2009年11月21日 18:27
章姫様 こんばんは。

>陸と海と空とでも何か違いはあるのでしょうか?ありそうな感じもするけれど、よくわからないです。

 私個人の見方ですが、陸海空それぞれの戦闘領域の違いにに基づく指揮官像の違いはあると思います。

 陸軍は、常に敵が目の前に居て対峙しているわけですから、あまり前線近くに居ると危険ですし、判断が局所的になる虞があると思います。やはり戦場全体の状況判断が不可欠になることから、後ろのほうがいいのではないでしょうか。

 海軍は、軍艦単位(個艦単位)で戦うので、指揮官も常に最前線になります。東郷元帥やネルソン提督の故事も例だと思います。

 空軍は、前線は遠い空の上なので、指揮官はなるべく現場に介入しないというのが基本だと思います。実際に戦うのは戦闘機であり、戦闘機を飛ばす支援要員たちですから。

ご質問に十全に答えられるものではありませんが・・・
2009年11月23日 20:59
うさぎの耳さま
こんばんは
>空軍は、前線は遠い空の上なので、指揮官はなるべく現場に介入しないというのが基本だと思います。実際に戦うのは戦闘機であり、戦闘機を飛ばす支援要員たちですから。

そうなると、パイロット出身の司令官は戦闘機に乗るのでしょうか?何だかこの辺苦手です・・・。例えば、佐藤守閣下(南西航空混成団司令時)のような方は、実戦中にどこにいるのか?(もしかしてこれって機密事項?)佐藤閣下は戦闘機乗りだけど、司令官ならば支援要員になるのでしょうか?
その辺が全然わからないです(泣)
うさぎの耳
2009年11月26日 20:06
こんばんは。

詳しいことは私も知りません。たぶん役職付きになると乗らないと思います。勘が鈍ると思いますし。
2009年11月26日 20:50
こんばんは
>役職付きになると乗らないと思います
・・・やはりそうなんですか?先日の講演内容を思い出すと何だかそれっぽい感じがしました・・・。しかしご本人に確認する勇気がないです・・・・・
嗚呼、クワバラ、クワバラ

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